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Investigation on the Ammonia Sensitivity Mechanism of Conducting Polymer Polypyrroles Using In-Situ FT-IR
導電性ポリマーPPy薄膜のNH₃ガスセンサとしての応答機構を、リアルタイムin-situ FTIRで追跡した研究です。NH₃導入時にC=C/C–N伸縮やドーピング関連バンドが変化し、ポリピロール骨格のプロトン化状態が時間とともに変化する様子をスペクトルから解析しています。これにより、NH₃吸着に伴う構造変換と電気抵抗変化の相関を示し、アンモニア環境下での高分子骨格の可逆的化学変化をFTIRで詳細に評価しています。
アンモニア,高分子,FTIR
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Increased Cu(II) Adsorption Onto UV-Aged Polyethylene, Polypropylene, and Polyethylene Terephthalate Microplastic Particles in Seawater
PE/PP/PETマイクロプラスチックを海水中で12か月UV老化させ、Cu(II)吸着能の変化を評価した研究です。FTIRスペクトルから、老化に伴いカルボニルなど酸化官能基が増加し、表面の極性・官能基密度が上昇したことを確認しています。それに伴いCu(II)吸着量は1.45〜2.92倍まで増加し、特に粒径が小さい粒子ほど影響が大きいことが示されています。塩水環境+光老化の組み合わせが、表面化学と吸着挙動を強く変えることをFTIRで定量的に裏付けています。
高分子 マイクロプラスチック FTIR
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The effect of weathering environments on microplastic chemical identification with Raman and IR spectroscopy: Part I. polyethylene and polypropylene
PEおよびPPのマイクロプラスチックを、空気・純水・人工海水・実海水(Puget Sound)の4条件で最大26週間人工風化させ、IR(ATR-FTIR)とラマン分光で化学状態を評価した研究です。風化環境によりカルボニル指数などIRスペクトルの変化パターンが異なり、分解経路の違いが示唆されています。一方でラマンスペクトルは比較的類似しているが、結晶性/非晶質領域に対応するピーク強度変化から、配向・結晶化度の変化を読み取れることを示し、風化でIRマッチングが困難な場合にラマンが有効であると結論付けています。
高分子 マイクロプラスチック FTIR ラマン
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Second Generation of Multiple-Ang le Incidence Resolution Spectrome try
従来のFT-IR MAIRS法の課題であった水蒸気による干渉ピークや干渉縞(フリンジ)を除去すべく、改良版となる「MAIRS2」を開発した。MAIRS2では入射角を大角度に固定し代わりに偏光角を変化させる手法を取り、これによりセル内の水蒸気吸収の重畳を大幅に低減。さらに最適化された補正アルゴリズムにより光学的フリンジも効果的に除去した。実際に種々の薄膜でIP/OPスペクトルを取得した結果、水分や薄膜干渉の影響なく高精度な配向スペクトルが得られることを示し、MAIRS2は従来法の問題を克服した新たな強力な薄膜構造解析ツールであると報告している。
MAIRS 薄膜 配向
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A new schematic for poly(3-alkylthiophene) in an amorphous film studied using a novel structural index in infrared spectroscopy
この論文は、アモルファスなpoly(3-alkylthiophene)(P3AT)薄膜において、チオフェン環の「短軸は基板に平行だが、鎖方向は大きく乱れている」という新しい構造像を提案しています。ここで鍵になるのが、pMAIRSと「構造インデックス」を組み合わせた配向解析です。チオフェン環上の3つの互いに直交する振動モードに着目し、それぞれのIP/OP吸収から配向角を求め、さらに新規に定義した構造インデックスで整理することで、結晶化度に依存しない“平均的なリング配向”を描き出しています。つまりMAIRSは、(1) 面内/面外スペクトルの分離による配向角の算出、(2) それを複数モードで組み合わせることで、アモルファス膜でも半経験的な「構造パラメータ」として配向を数値化する評価軸として使われています。
MAIRS 薄膜 配向
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Collective orientation barrier in growth of organic thin films revealed by pMAIRS
この論文は、有機半導体ペンタセン薄膜の成長過程で、「分子が寝た状態から立った状態へ向きを変えるための集団的なエネルギー障壁(Collective Orientation Barrier, COB)」を定量化した研究です。pMAIRSを用いて、成長温度を変えたときの薄膜中の“lying vs standing”分子の比率を、アニソトロピックな赤外吸収(IP/OPスペクトル)から評価します。その比率から“立ち配向をとる確率”を定義し、温度に対するArrheniusプロットを作ることで、COBを約0.02 eVと見積もっています。ここでのpMAIRSの役割は、薄膜内の平均配向角を知るだけでなく、「その配向状態がどれだけ熱活性化されたプロセスの結果なのか」をエネルギーパラメータとして引き出す評価法になっている点です。この定量的COB評価は、他の有機半導体薄膜で成長条件と分子配向を設計する際の指標として応用可能とされています。
MAIRS 薄膜 配向
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Conformation change of α-synuclein(61-95) at the air-water interface and quantitative measurement of the tilt angle of the axis of its α-helix by multiple angle incidence resolution spectroscopy
パーキンソン病に関与するα-synucleinのNAC領域が、水溶液中ではランダム構造だが、空気/水界面ではαヘリックスへと構造転移する様子を調べた論文です。Langmuir単分子膜を作り、CDで二次構造変化を見つつ、p偏光MAIRS(pMAIRS)で界面に対するヘリックス軸の傾き角を定量しています。具体的には、アミドIバンドの面内(IP)・面外(OP)の吸収強度からヘリックスの遷移モーメントの傾き角を算出し、「膜に対してどれくらい傾いているαヘリックスなのか」を角度として評価しています。従来のATRやIR-RAでは測定が難しい“モノレイヤー+傾き角”という情報を、pMAIRSだけで引き出していて、膜タンパク質の構造解析に対するX線・NMRの補完技術としてのポテンシャルを示した内容です。
MAIRS 薄膜 配向
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Applications of Infrared Multiple Angle Incidence Resolution Spectrometry
多角度入射分光法(MAIRS)法について概説されたジャーナルです。MAIRS法は固体基板上の薄膜における分子振動の面内(IP)成分と面外(OP)成分を明らかにし、薄膜の特性評価に有用であることが説明されています。
赤外透明基板上の薄膜透過スペクトル、金属基板上の同一薄膜の反射吸収スペクトルでは、異なる化学的・物理的特性を持つ基板上に同じ薄膜を調製することになり、しばしば問題となります。多変量解析に関するMAIRSの電磁気理論の詳細を論じ、MAIRS専用に開発された付属装置とソフトウェアを説明し、薄膜試料のIPスペクトル及びOPスペクトル生成におけるその応用を実証しています。MAIRS 薄膜 配向
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Simultaneous Analysis of Molecular Orientation and Quantity Change of Constituents in a Thin Film Using pMAIRS
pMAIRSにケモメトリクス解析を組み合わせ、薄膜中の各成分の配向と含有量変化を同時に評価する手法を示した研究です。混合有機薄膜に本手法を適用し、IRスペクトルから複数成分の配向秩序パラメータS値と濃度変化をモデルフリーで算出可能にしています。成膜条件(蒸着速度、基板温度など)の違いによる配向S値の僅かな変化も高精度に検出でき、異性体分子の配向形成ダイナミクスの差異を定量的に明らかにしています。
MAIRS 薄膜 配向
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Synthesis of PEG-PPG-PEG templated polydopamine nanoparticles under intensified conditions: Kinetics investigation, continuous process design and demonstration for photothermal application
材料科学分野で、連続フロー合成したナノ粒子の特性評価にラマン分光を用いた例です。MarqMetrix All-In-One ラマンシステムで反応生成物のポリドーパミン粒子を測定し、1 mL試料をセルに入れてラマンスペクトルを取得しています。スペクトルから粒子中の官能基や構造情報を解析し、連続合成プロセスにおける重合度や炭素構造のリアルタイム評価を実現しています。従来はオフライン分析を要したポリマー粒子の性状確認を、フローリアクターに直結したラマン計測によってその場監視できることを示し、機能性ナノ材料合成プロセスの効率化と制御性向上に寄与する知見を提供しています。
ラマン 合成 プロセス制御