CATEGORY
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Discrimination of white automotive paint samples using ATR-FTIR and PLS-DA for forensic purposes
白色自動車塗料(単一メーカーVW製、54試料)を対象に、ATR-FTIRスペクトルと部分最小二乗判別分析(PLS-DA)を用いて塗料の識別を行った研究です。全試料の各層の赤外スペクトルを取得し、統計的手法で分類した結果、メーカーや色調のわずかな違いによるスペクトル差から試料の製造年や工場などの相関情報を抽出しています。感度・特異度とも98%以上の高い判別率を示し、未知試料のブランド推定にも有用であることが示されています。
自動車 塗膜 法科学
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Raman Spectroscopy to Enhance Investigative Lead Information in Automotive Clearcoats
自動車クリヤーコート塗膜の識別において、ラマン分光法が従来のFTIRを上回る識別力を持つことを示した研究です。GM社6工場から採取したクリヤー層試料(118件)のラマンスペクトルにパターン認識を適用し、製造工場の特定に成功しています。ラマンではピークが明瞭で重なりが少なく、FTIRで弱く検出困難な情報も得られるため、クリヤー層のみでも車両メーカーや車種の推定が可能となったと紹介されています。本手法により、法科学におけるクリヤーコート塗膜からの捜査上の有力情報取得が飛躍的に向上することを示しています。
自動車 塗膜 法科学
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FTIR spectroscopic and thermogravimetric characterization of ground tyre rubber devulcanized by microwave treatment
マイクロ波で脱硫化した廃タイヤゴム(GTR)の化学構造変化をFTIRと熱分析で調べた研究です。FTIRは透過測定で実施。マイクロ波処理によりカーボンブラックが酸化されCO₂を生じ、有機ゴム中のメチレン・メチン基や硫黄架橋結合が減少。SiO₂充填量の多いゴムは脱硫化が進みやすく、シリカ充填剤の存在がマイクロ波脱硫効率を高めることが示されています。
廃タイヤ FTIR カーボンブラック
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The spatial correlation between crystalline and amorphous orientations of isotactic polypropylene during plastic deformation: An in situ observation with FTIR imaging
ポリプロピレンの引張中、赤外顕微鏡イメージングを用いて結晶とアモルファス相の同時配向を可視化。球晶内外で異なる配向性を持ち、両相が協調して変形する様子を明らかにしています。
高分子 プラスチック 赤外顕微鏡 配向
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Spectroscopic analysis of post drawing relaxation in poly(lactic acid) with oriented mesophase
延伸したPLA(ポリ乳酸)フィルムの緩和過程において、FTIRで中間相(メソフェーズ)の構造変化を追跡しています。冷間延伸時に形成されるメソフェーズが緩和により結晶化へと変化する様子を広角X線回折と赤外スペクトルで測定し、配向性評価をしています。
高分子 プラスチック FTIR 配向 結晶性
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In-situ FTIR imaging on the plastic deformation of iPP thin films
In-situ FTIRを用いて、ポリプロピレン(iPP)薄膜のネッキング中における結晶相とアモルファス相の配向を追跡しています。大きな球晶の外側では結晶が、内側ではアモルファスがより配向することが確認され、内部構造が変形挙動に及ぼす影響を示していることがわかります。
高分子 プラスチック FTIR In-Situ
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Machine Learning and Deep Learning methods for predictive modelling from Raman spectra in bioprocessing
バイオプロセス分野で得られるラマンスペクトルを用い、多変量回帰(PLS)や機械学習による予測モデリング手法を比較。前処理技術や学習モデルの選択が予測精度や頑健性に与える影響を分析し、機械学習を用いたラマンモデルが従来法を上回るケースが報告されています。
ラマン 機械学習 PLS
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Infrared Linear Dichroism for the Analysis of Molecular Orientation in Polymers and in Polymer Composites
赤外線直線二色性による高分子および高分子複合材料中の分子配向評価に関する総説的論文です。本総説では、ホモポリマー、半結晶性ポリマー、コポリマー、ポリマーブレンド、複合材料の配向ダイナミクス解析において、複数の応用例が紹介されており、赤外二色性が機械特性や界面相互作用解析に有用であることが示されています。DOI: 10.3390/polym14061257
FTIR 高分子 ポリマー 二色性
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Orientation Mapping of Extruded Polymeric Composites by Polarized Micro-Raman Spectroscopy
偏光顕微ラマン分光により、配向ポリマー複合材料 (OPC) の押出成形ポリプロピレン系複合材料板の表面から内部まで分子配向分布をマッピング評価しています。表面処理に伴う表層の配向状態を可視し、さらに全断面(12.7×2.54 cm)の大局的な配向マッピングを実施し、本手法が他の高分子系にも有用であると示されています。DOI: 10.1155/2015/518054
高分子 ラマン 配向