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水素ガス中の不純物測定
要約:水素は、燃料電池自動車(FCEV)は、通常の内燃機関よりも温室効果ガス排出量や大気汚染、化石燃料への依存度を減らすことができるため、近年、燃料電池自動車(FCEV)の燃料として注目されています。燃料電池は、アンモニア、フッ化水素、塩化水素、ギ酸、ホルムアルデヒドなどの不純物が含まれる場合、その純度が例えppb以下であっても、燃料電池の性能を低下させます。このアプリケーションでは、99.97%以上の純度の水素が要求されます。Thermo Scientific™ MAX-iR™ FTIRガスアナライザーは、重水素化トリグリシン硫酸(DTGS)検出器により、全赤外スペクトル範囲(500~5000 cm-1)を液体窒素を利用することなくモニターすることができます。またMAX-iRアナライザーは迅速かつ正確に定量することができますので、不純物成分の定量モニタリング機器として活用できます。従来のFT-IRで利用されている液体窒素冷却タイプの水銀-カドミウム-テルル(MCT)検出器と同等またはそれ以上の検出限界で、必要な不純物の定量を迅速に行うことができます。このため、MAX-iRアナライザーは例えば給油所など現場での使用にも適しています。さらにThermo Scientific™StarBoost™テクノロジーと呼ばれるオプションの感度強化により、MAX-iRアナライザーはコンパクトなFT-IRガス分析では達成できなかったレベルの不純物を1 ppb以下まで検出することが可能です。
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水素 不純物 微量
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飲料用炭酸ガス(CO2)の純度分析
要約:Thermo Scientific™ MAX-Bev™ CO₂ 純度測定システムは、炭酸ガス(CO₂)中の微量不純物を数ppb(parts-per-billion)レベルで測定が可能で、さらにCO₂ガスの絶対的な純度が測定できる完全統合型のソリューションです。このシステムは、Thermo Scientific™ MAX-iR™ FTIRガスアナライザーをベースにしており、酸素を除く全ての関連するガス成分の測定が可能です。この分析計には、重水素化トリグリシン硫酸塩(DTGS)検出器が組み込まれており、その測定スペクトル範囲は600~5,000 cm-1に対応します。この広いスペクトル範囲により、全ての赤外活性不純物の測定が可能です。また絶対的なCO₂純度を直接測定することができ、面倒な湿式法(Zahm-Nagel純度試験など)が不要になります。非常に精密な圧力と温度制御を用いることにより、MAX-Bev CO₂ 純度モニタリングシステムは、微量不純物と同時に100±0.02%以下の精度でCO₂を測定することが可能です。MAX-BevCO₂純度モニタリングシステムは、Thermo Scientific™MAX-Acquisition™ ソフトウエアによって制御されており、データ取得と分析の全ての側面を管理し、システム診断とアラームを表示し、分析証明書(CoA)や履歴のレポートを生成/印刷することができます。MAX-Bev CO₂ 純度モニタリングシステムは、CO₂中の主要な不純物ガス成分の測定において、国際飲料技術者協会(ISBT)規格に適合し、あるいはそれを上回る性能を発揮します。
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CO2 ISBT 品質管理
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光学強化型FT-IRを利用したエチレンオキシド(EOG)の排出ガス連続モニタリング
要約:エチレンオキシド(EOG)は、発がん性や変異原性のある化合物で、特に医療用製品の滅菌剤やエチレングリコール製造の反応中間体として化学工業分野でよく使用されています。その毒性から、米国連邦政府、州、および地方の規制当局は、商業用滅菌器とその周辺に存在する非常に低濃度なレベルのEOGのモニタリングに関心を示しています。低濃度エチレンオキシドの検出は、サンプルマトリックス中に現れるCO2、プロパン、アセトアルデヒドなどの同一分子量の干渉種が存在するため、四重極型質量分析計では測定困難です。また、EtOは特に酸との反応性が高く、実験室でその後の分析を行うために安定したサンプルを採取することが困難です。滅菌施設のスクラバーシステムでは、水性酸を使用して酸化エチレンをエチレングリコールに変換することがあり、もしサンプルに残留する酸のミストが存在する場合、その一部が失われる可能性があります。また、EtOは沸点が低いため、トラップして濃縮することが困難です。これらの課題を解決するためには、EtOをリアルタイムで直接測定するために最適化された分析技術が必要です。Thermo Scientific™ MAX-iR™ FT-IRガスアナライザーは、新しいThermo Scientific™ StarBoost™テクノロジーにより、これらの課題に対応できます。この光学強化ソリューションにより、MAX-iRガスアナライザーの感度(SNR)は劇的に向上し、最小検出限界(MDL)は、他の市販のアナライザーに比べて50倍低くなります。
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酸化エチレン モニタリング
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天然ガス燃焼タービンにおけるホルムアルデヒドのリアルタイムモニタリング
要約:米国環境保護庁(EPA)の定置用燃焼タービン規制(40 CFR Part 63 Subpart YYYY)は、対象となるタービンに対し、ホルムアルデヒドの排出を酸素15%において91 ppbvd以下に制限することを求めています。そのためガスタービンメーカーは、燃焼の「ホットセクション」の設計に徹底してこだわります。ガスタービンは、ホルムアルデヒドの排出を最小限に抑えるように設計されており、そこから継続的に排出されるホルムアルデヒドの濃度レベルは一般的に低レベル(0.1 ppmv程度)です。しかし、ガスタービンの排ガス量は非常に多いため、その排ガスによって汚染物質の総質量が人の健康に害を及ぼすほど大きくなることがあると考えられます。Thermo Scientific™ MAX-iR™ FTIRガスアナライザーは、Thermo Scientific™ StarBoost™ テクノロジーと呼ばれる光学強化機能を搭載しており、この分析課題に対応できます。StarBoostテクノロジーは、FTIRガスアナライザーの感度、検出器の直線性、ダイナミックレンジを大幅に向上させます。この画期的な技術により、ホルムアルデヒドなどの有害大気汚染物質(HAPs)をリアルタイムで1桁ppbv検出することができます。
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燃焼ガス モニタリング タービン